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各メディアが伝えた2020年の振り返りと2021年の展望 ほか【中島由弘の「いま知っておくべき5つのニュース」2020/12/10~12/17】 – INTERNET Watch

1. 2020年のセキュリティ事件を振り返る

 2020年もさまざまなセキュリティインシデントが報告された。マカフィーはそのランキングを発表している(ITmedia)。年末を迎えたいま、いま一度振り返り、今後に向けた対策を考えるタイミングだ。

 第1位には「ドコモ口座の不正出金」事件が挙げられている。コロナ禍のなか、一気に広がりつつあった各種の決済サービスに対して、安全性に対する危機意識が高まった。第2位には「カプコンのサイバー攻撃による個人情報流出」事件となっている。漏えいした件数や情報内容だけでなく、“身代金”を要求され、それに応じなかったという経緯にも驚かされた。以下、「フェイクポルノ」「フィッシング」などとなっている。

 2021年以降、社会的にはデジタル化へ積極的に取り組む動きが強まるとみられ、年々、大規模化、凶悪化、巧妙化する事案への取り組みについても並行して強化しなければ、安心して利用することはできない。

ニュースソース

  • 2020年の10大セキュリティ事件、1位はドコモ口座の不正出金 マカフィー調べ[ITmedia]

2. 2021年に注目すべきインフラ技術

 2020年はコロナ禍により、人々の働き方、デジタルサービスのあり方が変わったり、進展したりした。日経クロステックは有識者により「ITインフラテクノロジーAWARD 2021」として16の注目インフラ技術を選出した(日経XTECH)。これは今後のキーとなる技術を示唆するものといえるだろう。

 グランプリに選出されたのは「ゼロトラストネットワーク」である。「ゼロトラストネットワークとは、接続元のネットワークやデバイスを問わず常にアクセスを精査し、適切に認証・認可をするセキュリティーモデル」で、「『ユーザー企業に導入してほしい』という啓発の意味も込めて満場一致」での選出となったということだ。

 そのほか、アップル社の独自プロセッサ「M1」が2位に、「業務型マイクロサービス」が第3位に選出されている。

 しばらくは人と人との接触を減らさざるを得ない社会背景から、デジタル化の流れはさらに速くなり、テクノロジートレンドを見通すことも難しくなりつつあるが、そうした明確な課題の解決をすることがポストコロナでの社会インフラとなっていくのだろう。

ニュースソース

  • 有識者5人が選んだ2021年の注目インフラ技術、M1チップを上回ったグランプリは[日経XTECH]

3. 2020年のスマホアプリコンテンツ動向

 MMD研究所が「2020年スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」の結果を発表している(MDD研究所)。この調査はスマートフォンを所有する20歳~69歳の557人を対象に、11月17日~11月19日の期間を実施したものだ。

 それによると、現在利用しているSNSは「Instagram」が41.3%と2014年より27.8ポイント増加し、Facebookと逆転した。また、「TikTok」は2018年より5.6ポイント増加して11.0%となった。年齢層で見ると、Facebookは40歳代から50歳代での利用が多く、Twitter、Instagramは20歳代や30歳代での利用が多い。世代間でのカルチャーの違いが明確になっている。

 さらに、2020年に最も利用したスマートフォンアプリのジャンルは「動画」「ゲーム」「SNS」が上位に並ぶ。また、スマートフォンによる音楽再生も60%を超える人が利用していて、サブスクリプション型サービスも増えているが、パッケージメディア(音楽CD)からの取り込むという人も少なくはない。

 政策を背景とし、スマートフォンのデータ通信料金の値下げや月間データ通信量の制限撤廃などの施策が行われると、さらにコンテンツ消費やアプリケーションの動向に影響を与える可能性が高い。

ニュースソース

  • 2020年スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査[MDD研究所]

4. 動き始めた電子インボイス化

 業務用ソフトウェアベンダーなどで構成する電子インボイス推進協議会(EIPA)は、2023年10月に予定されている「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」の開始に向けて、日本国内の事業者間のみならず、グローバルな取引にも対応できる仕組みとするために、国際規格である「Peppol」に準拠することを決定したと発表した(INTERNET Watch)。そして、EIPA代表幹事を務める岡本浩一郎弥生株式会社代表取締役社長らは平井卓也デジタル改革担当大臣に、日本における電子インボイスの普及に向けた提言を行ったほか、政府からの協力を要請したと報じられている。

 さらに、Sansan株式会社は電子インボイスのための統一規格普及に協力するとともに、「統一規格を使えない企業のために、請求書のオンライン受領・一元管理を可能にする『Bill One』(紙の情報をデジタルデータ化するための同社のソリューション)の普及と活用を推進する」と表明した(ASCII.jp)。

 平井大臣はPeppolの採用に賛成の意見を述べ、「2021年にデジタル庁ができてから最初の仕事になるだろう。フラッグシッププロジェクトとしてやらせていただく」と述べたことも伝えられている(日経XTECH)。

ニュースソース

  • 日本の「電子インボイス」標準仕様は、国際規格「Peppol」準拠で策定~業務ソフトベンダーらの団体が発表[INTERNET Watch]
  • 請求書のオンライン受領サービス「Bill One」は、電子インボイス推進協議会の電子インボイス普及に向けた提言に賛同します[ASCII.jp]
  • 「デジタル庁の最初の仕事になるだろう」、平井大臣が電子インボイスの普及提言に賛同[日経XTECH]

5. 2021年年初の関連イベントカレンダー

 2021年初頭に予定されている主要なIT系のイベントについて紹介しておく。

 総務省が民間企業、大学、そのほかの研究機関等に委託して研究開発を推進してきた研究開発プロジェクトの成果についてのの発表を行う「ICTイノベーションフォーラム2020」が2021年1月21日にオンライン形式で行われる(総務省)。

 NTTドコモは「docomo Open House 2021」を2021年2月4日~7日にオンラインで開催し、5GやAI、IoTなどの最新技術を活用したさまざまな技術やサービス、ソリューションの展示を行う(ケータイWatch)。

 また、日本最大級のブロックチェーンカンファレンス「btokyo」が2021年3月1日~2日にオンライで開催される(coindesk)。基調講演には平井卓也デジタル改革担当大臣が登壇する予定となっている。

 海外ではパソコン関連の展示会「COMPUTEX TAIPEI 2021」がリアルイベントとして、2021年6月1日~4日に、台北南港第1・2展示ホールおよび台北国際会議センターで開催されると発表されている(PC Watch)。新型コロナウイルスの感染者を押さえ込んでいるといわれる台湾での開催だが、今後の新型コロナウイルス感染症の流行状況によるのではないか。

 2020年はこうしたイベントがオンライン開催が主になり、地理的な制約なく情報にアクセスができるようになったことは大きなメリットといえるが、現物を見たり、触れたり、説明を聞いたりすることや、参加者同士のコミュニケーションが減少したことはフラストレーションとして残った。2021年はリアルイベントとしてもなんの懸念もなく開催されるような状況になってもらいたいと願うばかりだ。

ニュースソース

  • 「ICTイノベーションフォーラム2020」の開催[総務省]
  • ドコモ、「docomo Open House 2021」をオンラインで開催[ケータイWatch]
  • 日本最大級のブロックチェーンカンファレンス「btokyo」が2021年3月1-2日に初のオンラインで開催[coindesk]
  • COMPUTEX TAIPEI 2021、リアルイベントで2021年6月1日~4日に開催[PC Watch]


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