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KDDI auなどの通信障害 状況は?原因は?暮らしへの影響は | NHK

KDDIは、7月2日の未明に発生したauの携帯電話などの大規模な通信障害について、発生から86時間たった5日午後3時半すぎに全面的に復旧したことを確認したと発表しました。今回の通信障害は、最大で3915万の利用者に影響した可能性があるとしています。
今回の通信障害、原因は何なのか?暮らしへの影響はどうだったのか、まとめました。

大規模な通信障害

7月2日の午前1時半すぎに発生したKDDIの大規模な通信障害では全国でauのほか、同じ回線を使っているUQモバイルと、povoの通話やデータ通信がつながりにくい状況になりました。

また、auの回線を利用する気温などを観測するアメダスや貨物列車の運行など暮らしの広い範囲に影響が及びました。

会社は、4日午後4時になって、データ通信に加え音声通話も全国でほぼ回復したと発表しました。

そして、4日夜の記者会見で全面的な復旧の判断は、5日夕方になるという見通しを示していましたが、5日午後3時36分に個人や法人がサービスを正常に利用できていることが確認できたと発表しました。

これにより、大規模な通信障害は、発生から86時間、およそ3日半で全面的に復旧しました。

週明けの4日、新宿区にあるauの携帯販売店では、開店時間の午前10時前から電話が通じず、復旧の状況などを確認しようとする利用者が列を作っていました。

店が開くと、待っていた利用者が店員に駆け寄って、復旧の見通しなどについて、たずねていました。

50代利用者

まだ電話が利用できず、母親が施設に入っているので、そこから連絡が来た場合、つながらない状況なのでとても不便です。もし影響が長引くようであれば、他社への乗り換えも検討したい。

別の50代
利用者

母親と連絡取りたいが、高齢でメールができないので電話しか連絡手段がない。おとといからつながらず、店員にはもうしばらくかかると言われていて、影響が長く困っています。

最大3915万 影響の可能性

会社は今回の通信障害は、最大で3915万の利用者に影響した可能性があるとしています。

一方、総務省は、長時間にわたって障害が続いたにもかかわらず、利用者への周知が十分でなかったとして、外部の有識者でつくる会議でKDDIの対応を検証するほか、会社からの報告を踏まえ行政指導などを検討する方針です。

今回の通信障害では、携帯電話の通話だけでなく、気温などを観測するアメダスや貨物列車の運行など幅広い分野に影響が広がっていて、KDDIにはデジタル化に不可欠なインフラの担い手として再発防止の徹底が求められます。

過去の通信障害は

携帯電話会社の通信障害については、電気通信事業法に基づき、110番や119番などの緊急通報が可能な携帯電話のサービスに影響が出ている場合などは、「重大事故」にあたり、総務省への報告が義務づけられます。

具体的には、1時間以上にわたって3万人以上の利用者に影響が出た場合などには、「重大事故」にあたると定められていて、これまでもたびたび起きています。

去年10月にNTTドコモで起きた大規模な通信障害では、利用者が最も多い4Gなどで、およそ半日にわたって影響が続いたほか、「ガラケー」と呼ばれる携帯電話に使われる3Gの通信では完全に回復するまで、29時間かかりました。
この時は、通話やデータ通信が利用しづらくなるなどの影響がのべ1290万人に及び、総務省は再発防止などを指示する行政指導を行いました。

また、2018年12月のソフトバンクの通信障害では、4時間半にわたっておよそ3060万人が通話とデータ通信を利用できなくなりました。
総務省は、ソフトバンクがこの年に、あわせて3回、通信障害を発生させたことを重くみて、再発防止の徹底を求める行政指導を行いました。

また、今回、通信障害を起こしたKDDIも、2013年4月に最大288万人がメールを送受信できなくなる通信障害を起こしています。

通信障害の原因は

KDDIは、2日から続く大規模な通信障害は、通信ネットワークの保守・管理のため、機器の交換を行っていた際に不具合が起きたことが原因だと発表しました。

2日未明、通信ネットワークの保守・管理のため機器の交換を行っていたところ、不具合が起き、15分間にわたって音声通話ができなくなるトラブルが発生しました。
 

このため、もとの機器にデータを戻す作業を行いましたが、音声通話を管理する交換設備にアクセスが急増し、「ふくそう(輻輳)」と呼ばれる状態になりました。

アクセスの集中により完全にネットワークが使えなくなることを防ぐため、通話やデータ通信を制限せざるをえなくなり、通じにくい状態が全国に広がったということです。

さらに、通話や通信に必要なデータ処理が追いつかなくなったことも、障害が長引いた要因だとしています。

KDDI 高橋社長(3日の会見)
「今回は定期メンテナンスでの機器の交換だったが、それがこのような大きな事故につながることを想定できなっかたことは我々の甘さだと捉えている」

アメダス・ATMなど影響

気象庁のアメダス、銀行のATM、貨物列車の運行、宅配便の荷物追跡システム、車とネットをつないでサービスを提供する「コネクテッドサービス」など、携帯電話の通信を活用したサービスの一部が、相次いで利用できなくなりました。

また、KDDIの大規模な通信障害が起きた影響で北海道の黒松内岳で遭難した登山客2人が、消防や警察に電話をかけることができませんでした。
2人はLINEを使って救助要請を依頼し、救助されました。

物流や一部交通機関でも影響

物流や交通機関にも影響が出ました。

このうち、宅配大手のヤマトホールディングスによりますと、KDDIなどの通信が不安定になっている影響で、4日午後3時半現在、全国の駅やスーパーなどに設置しているオープン型宅配便ロッカ「PUDO」を利用した荷物の発送や受け取りが一部の地域でできなくなりました。

一方、交通機関にも影響が出ました。
小田急バスや京成バスなど一部のバス会社では、運行に支障はないものの、バス停の案内板やインターネット上で、走行している位置や到着時間の予測を伝えるシステムが使用できなくなりました。

コロナの健康観察にも影響

東京都によりますと、携帯大手のKDDIの大規模な通信障害が起きて以降、新型コロナウイルスに感染して自宅療養をしている都内のおよそ120人から130人と携帯電話で連絡が取れず、健康観察に影響が出ました。

都によりますと、携帯大手のKDDIの大規模な通信障害が起きて以降、都内で自宅療養をしている一部の人と連絡が取れなくなったということです。
人数は1日あたり、およそ120人から130人だということです。

通常、連絡が取れない自宅療養者は多い時で20人程度だということです。

自宅療養者に対しては、ふだんは保健所がショートメールで基礎疾患の有無や健康状態などを確認しますが、連絡のとれない人とは固定電話で通話するか、保健師が自宅を訪問するなどして対応することになるということです。

専門家「Wi-Fiや複数回線確保も」

情報通信に詳しい東京大学大学院の中尾彰宏教授は、今回の大規模な通信障害について次のように指摘しています。

東京大学大学院 中尾彰宏教授
新型コロナウイルスによって社会活動の中で情報通信がいっそう活用されるようになっている。あらゆるものがネットワークにつながってライフラインとして機能し人々の生活が大きく依存している分、影響も甚大だった。
○対策について
海外ではAIなどを使って通信障害を事前に検知する仕組みへの投資が始まっていて日本でも検討していくべきだ。

また、中尾教授は、基本的には事業者が通信基盤を整備することが前提で利用者が対策を取るのは難しいとしたうえで、「代替手段としてWi-Fiやデータ通信を併用することも重要だ。通信が遮断されてどうしても困るのであれば、お金はかかるものの複数の事業者の回線を使うことによってほかの通信手段を確保する方法もある。品質を踏まえて事業者を選択することも必要だ」としています。

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