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ビジネス特集 出雲のスパイスが熱い! クラフトコーラの魅力とは | NHKニュース

出雲のスパイスが熱い! クラフトコーラの魅力とは
ギスギスした都会を離れて、豊かな自然に囲まれて生きていきたい…。

もしあなたがそう思うなら、自然の中で何をしますか?東京から島根県に移り住んだある男性が目をつけたのは、島根でとれる地元の「スパイス」。さまざまなスパイスをブレンドして開発したオリジナルの手作りコーラ「クラフトコーラ」が、静かな話題になっています。地元の畑を借りてスパイスそのものの栽培にも乗り出したというIターン男性の挑戦を取材しました。(松江放送局記者 堀場貴登)

自然を求め島根にIターン

のどかな田園風景が広がる島根県東部、出雲地方の雲南市。

山田健太郎さん(30)は2年前、東京からこの町に移り住みました。大阪出身の山田さんは大学進学を機に上京し、東京で大手企業に就職。ところが、サラリーマンとして働き始めて数年が経った頃、都会の生活に息苦しさを感じるようになり、どこか「無理をしながら生きている」自分に気付いてしまったと言います。

山田さん
「仕事があってお給料をいただけてという環境の方が安心して生きられる一方で、東京では無理をしながら生きているというか、人との関わりが薄くて、どこかギスギスした感じがあって…。自分の好きなことを仕事にしたいと考えたときに思いついたのが『自然の中で生きていきたい』ということだったんです」

学生時代に魅了されたスパイス

朝起きて自宅の前に広がる田んぼの風景を眺め、地域の人たちとたあいもない話をし、夜寝るときはカエルの鳴き声に包まれて寝る…。

大学の友人の紹介がきっかけで移住した山田さん。コメを活用した商品の企画や農業体験などを手がける友人の会社で働き始めました。当初は不安もあったと言いますが、地域の人たちの優しさに触れて、次第にこの土地に溶け込んでいきました。そして、ここで何ができるか考えるようになったといいます。

そこで脳裏に浮かんだのは、学生時代に大学を1年休学し、世界50か国を旅して回っているときに魅了された「スパイス」でした。雲南市にも、魅力的なスパイスがあったのです。

山田さん
「どんな国でも、その国独自のスパイスがあって、ご当地の料理を作っていて、現地の人たちがそれを食べて暮らしているという生活がありました。インドでは、その土地土地のスパイスの使い方があって、同じチャイでも味が全然違っていて、そういう文化に触れるのが好きでした。日本に帰ってからも趣味の範囲でいろいろなスパイスを使って料理をしていたのですが、雲南市はとうがらしなどの栽培が有名だったので、スパイスを使った商品をつくれば、おもしろいのではないかと思ったんです」

自分が大好きなスパイスを使った商品で、地元を盛り上げたい。
そこで山田さんがひらめいたのが…。

「クラフトコーラ」で勝負!

炭酸飲料の「コーラ」です。

実は、コーラにはシナモン、バニラビーンズなどの香辛料が含まれています。山田さんが目をつけたのは、さまざまなスパイスをブレンドした手作りのコーラ、「クラフトコーラ」でした。

東京では、専門店が人気を集めるなど、いま話題となっている「クラフトコーラ」。地元でとれるものにこだわって、「島根らしさ」を追求したオリジナルのコーラをつくろうと試行錯誤を重ねました。

山田さん
「少しずつスパイスのブレンドを変えてみても、結局そんなに味が変わらないなっていうこともかなりありました。試作は50回を優に超したと思います。たぶん100回いったかな。それでも、このスパイスをこんな使い方したらどうなるんだろうとか、知らないことを発見できるのがわくわくするので、想像と全然違ってこういう風になるんだっていう驚きもありますし、嫌になることも多々あるんですけど、全く苦にはなりませんでした」

そして、試作を1年以上続けた末にできあがったのが、10種類のスパイスをブレンドした山田さん特製のクラフトコーラ。出雲市の特産である「出西しょうが」も使うことで「島根らしさ」にもこだわりました。

このコーラで勝負しようと、6月末から早速売り込みを始め、今では出雲市を中心に10店舗に商品を置かせてもらえるようになっています。

みずからの手でスパイスを!

もっともっと「島根らしさ」にこだわっていきたい。

山田さんは、ことし2月から地元の農家の畑を10アールほど借りて、雲南市特産の「おろちの爪」というとうがらしやしょうがの栽培を始めました。

コーラだけでなく、チャイやエナジードリンクなど、すでに4種類の商品を開発した山田さん。これからも島根のスパイスにこだわったオリジナルの商品をつくりたいと考えています。

山田さん
「組み合わせ次第、自分のアイデア次第でどんな味にでもできるのがスパイスの奥深さです。スパイスのおもしろさが伝わるような商品をこれからもどんどんつくっていきたいです」

商品として出し始めてまだ3か月ほどですが、「おいしいから友達に配る」といって何本も買っていく客もいて、地元での人気は上々です。

とうがらしやしょうがの栽培も一筋縄ではいかないということですが、島根のスパイスを使った商品をより多くの人に届けたいという山田さんの夢をこれからも応援したいと思います。

松江放送局記者
堀場 貴登
令和元年入局
警察担当2年目、島根の食も取材
コーラは水のように飲むほど好き

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