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コロナ交付金で巨大なイカの像を設置「海外まで話題が波及するとは…」 多額の税金投入で注目:東京新聞 TOKYO Web

イカの駅つくモールに設置され観光客らが写真撮影などをする巨大なイカのモニュメント=6日、石川県能登町越坂で

イカの駅つくモールに設置され観光客らが写真撮影などをする巨大なイカのモニュメント=6日、石川県能登町越坂で

 石川県能登町越坂の観光交流施設「イカの駅つくモール」に設置された巨大なイカのモニュメントに多額の税金が投じられたことについて、英BBC放送など海外メディアが続々と報道している。主な理由は、国の新型コロナウイルス感染症対策の地方創生臨時交付金2500万円が設置費用に充てられたためだ。町内でも賛否が割れる交付金の使い道は、海を越えて波紋を広げている。 (榊原大騎、加藤豊大)

 「日本の海沿いにある町が新型コロナの交付金で巨大なイカの像を設置し、物議を醸している」。BBCはウェブサイトに掲載した4日付の記事で、こう切り出す。コロナ禍で能登町の観光客が減っていると記述。「交付金は直接のコロナ対策に充てる必要はない。だが、パンデミック(世界的大流行)が収束しない中、巨大イカに多額の費用が使われたことに批判の声がある」などと指摘した。

 モニュメントは高さ4メートル、全長13メートル、幅は最大9メートル。4月に完成した。航空機やレーシングカーなどに使う繊維強化プラスチック(FRP)製で、制作費は計3000万円。内訳は交付金2500万円、町費500万円。全国有数の水揚げを誇る能登町の小木港特産のスルメイカをPRするのが狙いだ。

 英紙ガーディアンは5日付電子版に映像を掲載した上で「ピンクと白の生き物が触腕と口を開いており、開口部でポーズを取って写真を撮ることができる」と描写した。米国のニューヨーク・タイムズや韓国メディアなども取り上げている。

 人口1万6000人ほどの小さな町が世界の注目を集める事態に、地元では困惑の声が上がる。

 「海外まで話題が波及するとは…率直に驚いた」と打ち明けるのは、町ふるさと振興課の担当者。6日にも複数の欧米メディアから取材を受けたと話し「(臨時交付金の使途として)批判があることは受け止めている。観光誘客などに最大限活用し、理解を求めたい」と強調した。

 一方、町民の胸中は複雑だ。60代女性は「こういう形で能登町が世界に知られるのは恥ずかしい。コロナ検査の充実など他に使い道があり、海外の人にとってもモニュメントとコロナ対策は結び付かないのでは」と指摘。40代男性は「結果的に人が集まったとしても、今後は税金の使い道はしっかり議論してほしい」と注文した。

 6日にイカの駅を取材で訪れた独ニュース制作会社「ラプリーTV」の女性記者(43)は、BBCの報道で世界の関心が高まったと分析。「交付金の使途の是非という論点に加え、フィギュア文化の根付く日本らしいカルチャーとしても受け止められ、高価で巨大なイカの像に驚いているようだ」と話した。

 能登町は能登半島の北東部に位置し、イカ釣り漁業とブリなどの定置網漁業が全国的にも有名。「イカの駅つくモール」の名は、眼前の九十九湾にちなむ。

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