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『天穂のサクナヒメ』開発者、ついに「農林水産省」から呼ばれ取材を受ける。行政を動かし始めた稲作ゲームパワー | AUTOMATON

農林水産省の政策統括官 公式 米の消費拡大情報アカウントは12月25日、『天穂のサクナヒメ』関係スタッフへのインタビューを公開した。同アカウントのFacebookページにて掲載されている。取材を受けたのはマーベラスの月野木武彦氏と入澤喬史氏、そして開発を手がけたえーでるわいすのなる氏とこいち氏である。

『天穂のサクナヒメ』は、PS4/Nintendo Switch/PC(Steam)向けに発売された稲作アクションRPGだ。主人公のサクナヒメは、豊穣神と武神を両親に持つ一柱の神さま。両親の残した財産と名声を背景に、サクナヒメは神の都でぐうたらな日々を過ごしていたのだが、あるきっかけから主神への献上物を台無しにしてしまう。罰として鬼島の調査を命じられたサクナヒメは、騒動のきっかけとなった人間たちと共に鬼島へ渡ることに。空腹を満たすため稲を育て、勅命を果たすため島を調査し鬼と対決。稲作と成長の物語が描かれる。

『天穂のサクナヒメ』は、作り込まれた稲作要素が話題を呼んだ作品だ。種籾選別から始め、土を耕し田植えをし、水や肥料をやりながら米を育て続ける。十分に育ったら稲穂刈り。稲架掛けし、脱穀した後籾摺りし、無事に米が完成する。それぞれの作業が没入感の高い操作および演出になっているほか、稲に関する幅広い病気が登場。高い完成度の米を作るにはそれぞれの工程において、水温や気温をしっかりと管理する必要がある。米にはそれぞれステータスが存在しており、育て方によって特性が変化する。あげる肥料など細かな環境の変化によっても、その質は大きく変化していく。ゲームのいち要素とは思えない自由度の高さと作り込みが、話題を呼んだわけだ。

『天穂のサクナヒメ』では、稲作をし米を作ることでサクナヒメが成長する。鬼に打ち勝つには、稲作をしていくことが必須だ。ただし、序盤は稲作に関する説明はあまりなされず“身体で覚えていく”かたち。ゲームが進むにつれて、育て方のコツや病気の特性などがゲーム内で開示されていくが、それまではプレイヤーは自分のやり方が正しいのか不安を抱えたまま稲作を進めていく。それゆえに、発売後には「農林水産省が攻略サイトになる」との情報が出回った。

稲作要素が本格的であるがゆえに農林水産省の稲作情報が参考になるのではないかという面と、(序盤は)ゲーム内の攻略情報が少ないゆえに現実の稲作の情報に頼るという面、ふたつの側面から話題が広まったのだろう。そうした縁もあり、農林水産省から取材を受けたのだと推察される。なお弊誌も「稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』における「農林水産省攻略wiki説」は本当なのか?」と題した記事を公開している。重ねて述べるが、本作はゲーム内で公開されている情報にて攻略することが可能だ。

今回のインタビュー内容としては、なぜ稲作をテーマとしたゲームを作ろうと思ったのか、またゲームの企画・開発時には農林水産省のサイトは参照したのかといった質問に、なる氏とこいち氏らが回答するかたちになっている。取材内容がどうこうというより、農林水産省に取材を受けたというその事実に特筆すべきものがあるだろう。なる氏も自身のTwitterアカウントにて農林水産省を訪れたと報告。「農林水産省庁舎は市役所とか図書館みたいな落ち着いたにおいで楽しかったです」とコメントしている。

実はえーでるわいすは、ほかの行政機関(地方自治体)からも取材の申し込みを受けているようだ。島根県の隠岐、島町役場農林水産課によるインタビューが12月28日12時に公開予定。隠岐の島町が誇るブランド米「島の香り隠岐藻塩米」の米農家村上氏とえーでるわいすが対談するそうだ。隠岐の島町役場ホームページにて掲載されるという。ゲームの内容および話題性によって、一般メディアだけでなく行政機関からも引っ張りだこな『天穂のサクナヒメ』。発売から1か月以上が経過した同作だが、その話題性は2021年も尽きることはなさそうだ。


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Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。


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